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【連載】NY視察報告!!①
「結婚の自由をすべての人に」訴訟弁護団の皆さんと,ニューヨークに行ってきました!
視察初日(現地時間2019年6月27日)の午後,ニューヨーク大学のLGBTQ学生センターを訪問しました。
その週にワールドプライドパレードが予定されており,準備のためにミーティングルームは使用中だったので,残念ながら内部は見学できませんでしたが,受付の方にはにこやかに迎えていただきました。こういうセンターが大学に当然のように設置されていることに驚きました。
入り口付近には,LGBTQに関する啓発チラシなどともに,コンドームが置いてありました。自由に持ち帰れるようです。日本では性に関することがタブー視されることが多く,若い学生さんへの性教育や情報提供が足りていないと感じていたので,このようにオープンに性に関する情報が置いてあることをうらやましく思いました。
廊下に出ると,お手洗いがありました。ここのトイレは男性用・女性用に分かれた形でした。しかしよく見ると,トイレの表示の下に,「ニューヨーク市の法律では,性別ごとに分かれた施設の場合,自分の性自認と性表現に合った方を使う権利があります」と表示されていました。
ニューヨークでは,車椅子の方も使えるような個室のトイレ(日本でいうところの多目的トイレ)は,すべてALL GENDERの表示があるようでしたが,男女に分かれたトイレにまではっきり書かれていることに感動しました!
日本では,トランスジェンダー・Xジェンダーのトイレ問題は,「他の使用者にも配慮を」という議論になりがちですが,権利として,法で定められたこととして表示することで解決が図られており,実に明快だなあと思いました。
私たち弁護団では,NYで裁判所や人権団体など,色々なところを訪問し,LGBTQの法的支援について勉強してきました。この後もご報告は続きますので,楽しみにしてくださいね。
文責:弁護士 須田布美子