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【愛知訴訟】第13回期日報告!
「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟弁護団より、10/4に開かれた第13回期日とその後の報告会のご報告をいただきましたので共有します!
●「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟第13回期日報告
日時:2022年10月4日11時00分
場所:名古屋地方裁判所 第1号法廷
裁判官:西村修裁判長 藤根康平裁判官 梁川将成裁判官
内容:
1. 提出書面・証拠の確認
原告は、憲法24条の解釈について第12準備書面を、被告第5準備書面に対する反論として第13準備書面を、それぞれ提出し、弁護団の矢﨑暁子弁護士と堀江哲史弁護士が意見陳述を行いました。
まず、第12準備書面では、憲法24条の解釈にあたって、あくまでも現在の社会状況及び現在の人権意識に基づき、個人の尊厳に照らして解釈すべきであることについて主張しています。また、信頼する相手との共同生活で築く安心感やアイデンティティは法的保護を受けることでより強固になること、それを実現するのが婚姻制度であることについて主張しています。
次に、第13準備書面では、婚姻制度は男女間の生殖を保護するものだという被告国の主張に対して、現行の婚姻制度ができた時点で同性カップルの存在は議論すらされておらず、あえて排除したものではなく、議論の外になっていた前提が誤りで、その前提による解釈も誤りだという反論を述べました。その上で、被告国には、現行の婚姻制度を立法により是正する義務があると主張しました。
また、同性婚は憲法上の権利として保障されていないから差別ではないという被告国の主張に対しては、仮に結婚の自由や憲法上保障されていないとしても、異性間カップルとの区別取り扱いが正当化されるかは別問題であるという反論を述べています。
2. 進行の確認
次回の尋問期日に向けて、誰の尋問をするか、尋問時間や尋問の順番をどうするか、といった点について協議しました。
誰の尋問をするかについては、原告らの関係者についても証人として申し出たところ、原告2名と関係者と併せて3名の尋問が認められました。
尋問にあたっては、裁判所に遮蔽措置(証人の姿が傍聴席から見えないようにする措置です)を申し出ているため、11月8日の進行協議期日で具体的な方法を協議することになりました(傍聴ができない、非公開の期日です)。
次回の弁論期日は12月2日です。原告側は、次回弁論期日までに、陳述書と原告の個別事情に関する準備書面を提出する予定です。
今回提出された書類は、Call4の「結婚の自由をすべての人に訴訟(同性婚訴訟)」で公開されているのでご覧ください。
3. 次回の裁判の日程調整
次回期日
2022年11月8日(火)10時00分(進行行儀期日)※非公開
2022年12月2日(金)13時10分(第14回口頭弁論)
名古屋地方裁判所 第1号法廷
第1号法廷は、名古屋の裁判所で一番大きな法廷です。今回は、傍聴席の空きに余裕がありましたので、次回の尋問期日では傍聴席を満席にできるよう、さらに多くの方に傍聴へお出かけいただけるのをお待ちしております!
●期日報告会
期日と同じ日の午後7時から、弁護団の矢﨑弁護士の司会により、WEBでの期日報告会が開催されました。
まず、第1部では、愛知訴訟弁護団の水谷陽子弁護士から、準備書面の内容や期日でのやり取りについて報告がありました。今回の期日報告でも、ゲストとして、風間孝さん(NPO法人 PROUD LIFE)をお招きして、今回の期日の内容や今後の裁判の進行について、質疑応答や意見交換を行いました。
次に、第2部では、臨床心理士のみたらし加奈さんと東京都の中野区議会議員の石坂わたるさん、一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さんをゲストにお招きし、水谷弁護士と4人でトークセッションの場を設けさせていただきました。名古屋市が11月にファミリーシップ制度の導入を予定していることを踏まえて、パートナーシップ制度やファミリーシップ制度のメリットデメリットについて、また、同性婚の法制度化に向けて何ができるかについて、大変実践的なお話をいただきました。
視聴者の方からも、次回の尋問期日に向けて、ご質問や応援のメッセージをたくさんいただきました。ありがとうございました。
報告会は、Youtubeのアーカイブ動画となっていますので、ぜひご覧ください(https://www.youtube.com/watch?v=dvkG2LqsSKI )。
次回以降も、期日報告会は開催いたしますので、今回参加できなかった方も、ぜひご参加ください。新型コロナウイルスの感染状況によりますが、次回こそは現地開催を検討しておりますので、傍聴に来ていただける方はぜひ期日報告会もご予定ください。
●愛知訴訟をもっと応援したい!という方へ
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