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【開催報告】歴史的判決の翌日に開催 秋田から結婚の平等にYES! 映画「愛で家族に」上映会&トークイベント
「憲法13条の幸福追求権を侵害している」。同性同士の婚姻を認めない日本の法律に対し、福岡高等裁判所が歴史的な判決を下した2024年12月13日の翌日、秋田市で「結婚の平等」をテーマにした上映会とトークイベントを開催しました。
「違憲判決」の見出しが大きくのった朝刊を当日は会場に並べたい――と思いながら準備を進めてきましたが、それが叶いました。
歴史的な判決の翌日というタイミング。トークイベント用につくったパワポにも急きょ、憲法13条の条文を追加しました。
実はこの2週間ほど前、トークイベントの打ち合わせで当事者のKさんが「僕らには、幸福追求権も認められていない」と言っていました。「トークでは幸福追求権の話をしよう」「最後は立法府、動け!で締めくくろう」とKさんやスピーカーの皆さんと話し合いました。
そして、予想していなかった(ごめんなさい)憲法13条違反という判決。「Kさん神ってる!」と私たちは興奮しました。しかし、よく考えたら判決は「当たり前のこと」を言っているだけでした。誰もが保障されるはずの幸福追求権を奪われている人がいる。それが日本の現状であり、Kさんも奪われている一人です。
当日は、幸福追求権について参加者の皆さん(30人)と共有する大切な時間になりました。
まず台湾のドキュメンタリー映画「愛で家族に」を上映。85分の映画が終わって明かりをつけると、会場は何ともいえない雰囲気に包まれていました。泣いている人、茫然としている人。現実の重さに言葉がない、という参加者の皆さんの思いが伝わってきました。「アジアで初の婚姻平等」という光の部分がある一方、台湾では婚姻平等に反対する勢力の住民投票に700万もの賛成が集まったという現実。親族の無理解に苦しむ当事者の姿にも、皆さん衝撃を受けていました。
トークイベントでは、当事者のKさん、国際教養大学の学生Iさん、秋田プライドマーチ実行委員会メンバーの大学生Wさんの3人が「結婚」について語りました。
当事者のKさんは「映画を見ていて自分と重なる部分もあり、これまでのことを思い出していました」と話しました。そして、同性のパートナーが体調を崩して自分が病院に付き添いたいと思ったとき「男女の夫婦であれば職場で休みを取る理由を言いやすいけれど、同性同士の場合、職場にどう伝えて休みをもらえばいいのか」と考えた経験を語りました。また大学生のIさんとWさんは、結婚などを巡って周囲や地域から「圧」を受けた経験について語り、さまざまな視点から結婚や差別について考える時間になりました。
終了後、参加者から頂いた感想の中には「ニュースなどで見るよりも、現実味を感じることのできるドキュメンタリー映画で本当にいろいろなことを考えさせられました」「日本の現状と比較して考え、今後のアクションの参考にすべき部分もあり、このタイミングで観られてよかった」といった言葉がありました。
みなさま、本当にありがとうございました。
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