最新情報
パートナーシップ制度、47自治体に拡大。人口の1/4以上をカバー!
2015年11月に渋谷区・世田谷区の2自治体から始まった、自治体パートナーシップ制度。
性的マイノリティだけでなく、その家族友人など彼らを支援するアライとが、全国の自治体で草の根の要望をもって自治体に働きかける活動が時を追って勢いを加え、2020年3月末時点で導入自治体は34となりました。
合計人口は約2770万人となり、日本の総人口の5分の1以上をすでにカバーしています。
4月1日から13自治体で導入 人口の4分の1以上をカバー
そして更に、この4月1日には、北は新潟市から南は宮崎県木城町の合計13の自治体で一斉に開始されます(同性パートナーシップ・ネット調べ。下記リスト参照。)。
これにより、導入自治体は合計47になります。
導入自治体の合計人口は約3300万人を超え、日本の人口の4分の1以上をカバーします。
政令指定都市の半数以上が導入
また、4月からの導入自治体には、政令指定都市が、4市(新潟市、さいたま市、相模原市、浜松市)も含まれています。
これにより、すでに導入していた8市(札幌市、福岡市、大阪市、千葉市、堺市、熊本市、北九州市、横浜市)とあわせて導入済み政令指定都市は12市となり、全国20の政令指定都市の半数以上が導入自治体となります。
都会だけじゃない。人口の約5100人の町も!
また、新たに始めるのは大きな自治体だけではありません。
町としては、群馬県大泉町に続き2か所目の宮崎県木城町の人口は約5100人。導入自治体の中で最少です。
木城町は、前回2015年度の国勢調査で、過疎地域指定市町村797自治体中人口が増加した8市町村のうちの1つです。このような勢いのある小さな自治体も、この4月から制度を開始します。
パートナーシップ制度は、都会だけのものではありません。
パートナーシップ制度の意義
自治体の条例や規則、また、首長権限である要綱で設けられてきたこのパートナーシップ制度は、国会が法制化すべき婚姻のように相続などの権利を保障してくれるものではありません。
しかし、これまで隠れるようにして暮らすことの多かった同性カップル、その親や子どもなどの家族のプライドの向上や可視化に貢献してきたことはもちろん、実施の自治体では、性的マイノリティの困難全体の解消施策の要となり、「愛する人の一大事に付き添えないかもしれない」との悩みの種でもあった医療機関の対応改善の契機ともなっています。
今年度中にはさらに合計人口500万人程度のエリアでの実施が予定されています。
自治体への陳情・請願等、要望行動の実った自治体を加えると、人口の3分の1以上のエリアをカバーする状況がもう目前です。
政府や国会の姿勢が問われています。
「結婚の自由をすべての人に」訴訟や国会で、国は、憲法上同性婚は想定外として消極的な姿勢に終始していますが、草の根の世論とコミュニティの支持の広がりをいつまで無視し続けるのか、政府や国会の姿勢が問われています。
今後も、パートナーシップ制度の広がりにご注目ください。
また、導入を目指している地域の皆さん、ともに頑張りましょう。
4月1日実施開始自治体
(同性パートナーシップ・ネット調べ)
図表:©︎pablo suzuki(出所:自治体にパートナーシップ制度を求める会)
検討・実施予定自治体を含めた詳細情報:同性パートナーシップ・ネット調査