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【10/7記事末尾追記!】「100年目の国勢調査をレインボーに!」 同性カップルはこのように回答して、存在を世に知らせよう!(レインボー国勢調査Q&Aもあります!)
今年は5年に1度の国勢調査の年。
10/1から、最大規模の悉皆調査である国勢調査が行われます。
しかし、現状の国勢調査では、同性カップルの数は公表されていません。それぞれを「世帯主」「世帯主の配偶者」と回答しても、二人が同性だった場合、「誤記」され、他の項目にまとめて集計されてしまっています。
そのため、同性カップルの数を無視せずに、きちんと集計してほしい!という声を、9つのLGBT団体連名で総務省や国会議員に届けました(名付けて、レインボー国勢調査キャンペーン⇒詳細はコチラ)。
この声が届けば、のちに「同性カップルの数」として集計・公表される可能性があります。
そこで皆さんにお願いです。
同居している同性カップルの皆さんは、ぜひ、それぞれ「世帯主」「世帯主の配偶者」と回答してください!
同性カップルは”想定外”の存在ではなく、実際に存在しているんだと、国に知らせることができます。
以下の記事のpdfはコチラ
■ 回答方法
●書きかた(調査表の場合)
↑それぞれ「世帯主」「世帯主の配偶者」と回答してください!
●国勢調査の実施期間:下記の期間にわたって回答できます。
インターネット回答 9/14(月)―10/7(水)
調査票(紙)回答 10/1(木)―10/7(水)
https://www.kokusei2020.go.jp/index.html
※調査票、ネット回答のどちらでも、参考図のような回答は受理されます。但し、現在の総務省統計局の考えでは、このような世帯は「他の親族(おじ・おば、甥・姪、等)と同居」という世帯のカテゴリーに含めて集計・発表されます。
※正式数値として同性カップル数が発表されなくとも、今後、学術研究として「試験的な集計」がなされたり、参考数値としての集計発表が行われたりする可能性も考えられます。「レインボー国勢調査」要望書の共同発起団体9団体は、調査終了後も、参考図のような回答を「同性カップル」として集計・公表してくださいとの要望活動を続ける予定です。
●要望書へのご賛同
あわせて、ぜひ、要望書への賛同を表明してください。総務大臣宛に提出済みの要望書の内容は、このリンクからご覧いただけます。賛同いただける場合、賛同表明ウェブ・ページから、是非賛同をご表明下さい。団体としてでも個人としてでもOKです。一旦総務大臣宛で提出済みですが、上記の継続要望行動に活かしていきます。
■ こんなときどうする?レインボー国勢調査Q&A
Q1:同性どうしで一緒に住んでいますが、どういう場合に「同居同性カップル」として、回答して良いのですか?
A1:まず国勢調査は、戸籍・住民登録の内容ではなく現在の実態を調べる調査です。現在の暮らしの実態に従って、回答して下さい。
どういう場合に「カップルを世帯と考えるか」については、国は下記の考えを示しています。
世帯とは、「住居と生計をともにしている人びとの集まり」
ここで「生計をともに」すると言う場合、少し広く考えても、間違いには当たりません。例えば、個別の支出はおのおのが払い、共通の支出は後でまとめてお互いの収入から出し合うような場合も、「生計をともに」すると考えて良いと考えられます。ルームシェアなら、通常は生計は別々ですね。
Q2:同性どうしで暮らしていますが、私たちの関係は、戸籍にも住民登録にも反映されていません。あるいは住んでいる自治体にパートナーシップ制度がありますが、利用していません。参考図のように回答できますか?
A2:国勢調査は、戸籍・住民登録などの内容ではなく現在の実態を調べる調査です。現在の暮らしの実態に従って、回答して下さい。たとえ住民登録ではそれぞれが1つの独立した世帯として登録されていても、二人の暮らしぶりを考えて同居していると考えられるなら、(Q1、A1、Q4、A4参照)参考図のように回答をお願いいたします。役所があなたの回答内容を戸籍や住民登録と比較してチェックするようなことはありません。
Q3:私たちカップルは、「養子縁組」をして一緒に暮らしているので、法律上は親子になっています。その場合も参考図のように回答できますか。
A3:国勢調査は、戸籍・住民登録などの内容ではなく現在の実態を調べる調査です。現在の暮らしの実態が「親子関係」でなく「同居同性カップルの関係」であれば、そのように回答して下さい。詳しくはA2の説明をご覧ください。
Q4:私たちは二人別々の家があり、週末など好きな時だけ、私の家で一緒に過ごします。(あるいは、互いの家を行き来して暮らしています。)同居同性カップルとして回答できますか?どういう場合に「同居」同性カップルと言えるのでしょう?
A4:まずこの調査は、戸籍・住民登録の内容ではなく、現在の実態を調べる調査です。従って、どこに住民登録があるかではなく、現在実際に住んでいる実態についてご回答ください。
また、ある住居に「誰が “ふだん住んでいる人”になるか?」について、下記の基準に従って判断して下さい。Q4のお尋ねの場合には、一人あるいは二人とも、「2か所に住居をもっている」のに当てはまります。
- 10/1時点で「すでに3か月以上住んでいる」または「まだ3か月にならないが、3か月以上にわたって住むことになっている人」、この二つの条件のどちらかに当てはまる
- 2か所に住居をもっている人 → ふだん寝泊まりする日数の多い住居
この基準に照らし合わせて、同居していると考えられる場合には、「ふだん寝泊まりする日数の多い住居」の場所で、参考図のように回答ください。
Q5:私たちは同居する同性カップルですが、結婚したいと考えた事はありません。参考図のように回答するべきでしょうか?
A5:義務とお考えになる必要はありません。男女の場合、未届けでいわゆる「事実婚」や「内縁」と呼ばれる関係のカップルは、結婚しているカップルとして回答することになっていますが、こういうカップルでも回答に悩み、場合によってはルームシェアのように答えるカップルもいるかもしれません。その場合は、二人目は「4.世帯主との続き柄」の欄にて「その他」と答えるなど、いろいろな選択肢があります。一方で、「配偶者」には「連れ合い」といった意味もありますので、結婚したいかどうか、あるいは結婚に賛成・反対は別にして、互いの関係性にもっとも近い回答をするのがよいと思われます。
Q6:同性どうしで同居していますが、調査票が2枚配布されました。私たち二人は、別々の世帯として回答すべき、ということでしょうか。
A6:お二人が、住居と生計をともにしているのであれば、1つの世帯です。2枚配布されても、1枚だけにお二人の情報を記入しください。ウェブ回答の場合も、お二人をまとめて1世帯として1回だけ回答ください。
Q7:二人が同性どうしで暮らしている事は、親族・職場・友人等には知らせていません。参考図のように回答したいですが、調査員の人にこの回答を知られたくありません。また、回答が、どういう人の手で処理されるのか分からず、名前も記入する(ウェブ回答で入力する)ので、情報漏洩や、いわゆるアウティングが心配です。
A7:まずお勧めしたいのが、ウェブ回答です。紙の調査票の郵送にまつわるトラブル、調査員の回収時にチェックされるおそれ(封をして渡すのが方針ですが)、回収後の保管・運搬時に見られるおそれ、などのリスクを軽減できます。直接国に送信されるため、調査員や区市町村職員の目に回答内容が触れることはありません。
(ウェブ調査回答リンク:回答入力は、9/14午前0時より)
https://www.e-kokusei.go.jp/html/portal/ja/top.html
参考図のような回答を検討いただく中で、同性どうしで暮らしている事実の漏洩をご懸念の方は、まず末尾の注1をお読み下さい。調査に従事する人全員がこの法律を順守する義務があることをご理解ください。万一秘密の漏洩が起こった場合、国や自治体の責任であり、苦情を申し入れ、裁判に訴えることも可能です。
国が集計発表することになったり、学術研究・自治体の要望による集計等が可能になっても、国勢調査の集計では、細分化された項目にあてはまる世帯・人が少数の場合(例えば「5以下」)、発表には「–」と表記されたり、複数自治体(区市町村)をまとめた数字のみが発表されたりと、プライバシーには配慮されますので、小さな自治体にお住まいでもご承知ください。
一方で、お住まいの自治体役場の関係部門の職員が業務に従事するので、ご友人・お知り合いがその役場に勤務なさっているなど、個々のケースで不安に感じられる理由はあると思います。その場合には、注1-3をよくお読みの上、ご自分にて判断をなさって下さい。Q5―A5にも書かれている通り、参考図通りの回答を義務とお考えになる必要はありません。
Q8:わたしたちはトランスジェンダーの(含まれる)カップルなのですが、性別欄はどう回答すればいいのでしょうか?
A8:トランスジェンダーの場合、カップルであってもそうでなくても、性別は(戸籍の性別を変更していなくても)それぞれ自認の性別で回答してもかまわないことに、前回の国勢調査からなっています。
Q9:私たちカップルは、「世帯主又は代表」とその「世帯主の配偶者」ではなく、対等な関係なのですが、上の例のように回答しないといけないのでしょうか?
A9:これは異性カップルにも共通する課題です。「ふうふ」・「カップル」関係や家族構成を回答する際、誰か一人を入口にして回答してもらうと間違いが少なく、関係を整理分類しやすいので、多くの国で言葉の違いはありますが、このような回答形式になっています。なお、Q2―A2にも書かれている通り、住民票の上で「世帯主」でなくても、実態に沿って、あるいは回答の便宜上、世帯のうち誰か一人を「世帯主又は代表」と回答してかまいません。もちろん、そのように割り切れないとお考えの方は、無理に参考図のように回答いただく必要はありません。
Q10:もう回答を出して(送って)しまったのですが、回答を修正することはできますか?
A10:インターネット(ウェブ)での回答なら、記入ミスなどがあれば10/7までなら修正できます。再ログインには「ログインID」及び設定した「パスワード」が必要ですので、大切に保管しておいてください。
注1 被調査者の秘密の保護(法制上の対応)
国勢調査は国の「基幹統計調査」の一つで、統計法に基づいて実施されます。統計法には「調査情報の取扱いに従事するものは、・・知り得た被調査者の秘密を漏らしてはならない」という守秘義務があり(統計法第39条、第41条~第43条)、これに違反した者に対して、罰則が定められています(統計法第57条により、個人の秘密漏洩には、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金)。この「従事するもの」には、国(特に総務省統計局)、区市町村職員、そして臨時雇用の調査員、その他の外注業者で国勢調査の業務に従事するもの、等が全員含まれます。
https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/1-1n.htm
注2 個人情報漏洩の可能性と対策
調査員、区市町村職員、国の間で、全世帯回答を促進するための確認や、記入漏れ・誤記入のチェックをどう行っているかは、注3に示した以外は、詳細が公表されていません。記入漏れ等、コンピュータの仕組みで判断が確実な誤りを自動的に防止する、ウェブ回答を選ぶ方が、人的な介入が少なく、回答内容も国に直接送信されます。調査票による回答を選択する場合にも、記入上の注意事項等にていねいに従い、調査員・区市町村職員の間でのチェック作業にて注目を受けないよう注意を払う事で、情報の漏洩リスクを最小化できると、ご提案します。
注3 参考情報
1)2010年国勢調査から、記入済み調査票の調査員による扱いについては、封をしたものを調査員が手渡しで受け取るか、回答者が役所に郵送する方式となっています。
2)世帯全員が不在などの場合、調査員が近隣住民等に質問して、氏名、男女の別、世帯員の数を調査結果として記入することが、法律で許されています。
3)近年は調査員による全世帯とのコンタクトが難しくなっている状況なので、居住確認が出来ている場合に限って、市区町村の職員が住民票・外国人登録をもとに、氏名、生年月日、世帯員数を書き加えて、全世帯・人口の把握に努める「補記」を、国が、作業を委託する自治体に認めています。
*あなたご自身が調査票に回答した場合は、2)や3)の措置が行われることはありませんので、ご安心ください。あなたの世帯の実態を調査結果に反映させるには、ご自身が調査に回答することが重要となります。
【以下 10/7追記】
*「虚偽の報告」(統計法13条2項)について
国勢調査においては、届出がなくても配偶者として回答してよいこととなっています。ですので、同居同性カップルが、自らの生活実態から世帯主を配偶者と考えて国勢調査においてそのように回答することは、「虚偽の報告」(統計法13条2項)には当たらないと私たちは考えます。