最新情報
【東京訴訟】第二次訴訟提起のご報告
「結婚の自由をすべての人に」訴訟 東京弁護団より、以下のとおり、従前の原告の皆さまに加えて、新たに訴訟を提起した旨のご報告がありましたので、共有いたします!!
札幌訴訟での違憲判決という追い風を受けて、東京訴訟の新しい展開にもご注目ください!!
東京での第二次訴訟提起のお知らせ
2021年3月26日
「結婚の自由をすべての人に」訴訟 東京弁護団
日頃より「結婚の自由をすべての人に」訴訟にご支援をいただきありがとうございます。
本日2021年3月26日、新たな原告8名が、東京地方裁判所において、「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟の第二次訴訟を提起しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
新たな展開にご期待いただきつつ、引き続きご支援くださいますよう、お願い申し上げます。
東京第二次訴訟の提起について
「結婚の自由をすべての人に」訴訟は、2019年2月14日に札幌、東京、名古屋、大阪の各地方裁判所に原告らが一斉提訴し、続いて同年9月に福岡地方裁判所にも提訴されました。この間、世界では同性婚が可能な国や地域が増加し、日本でもパートナーシップ制度を導入する地方自治体の数が増え、セクシュアルマイノリティに対する社会全体の理解の広がりが進みました。
一方、新型コロナウイルスの感染が拡大する中では、セクシュアルマイノリティの少なからぬ方々が、もしもの時に『家族』と認められないときの不利益を、より切実に感じるようにもなっています。実際、東京第一次訴訟原告の佐藤郁夫さんは、大変残念なことに本年1月18日にご病気で急逝されましたが、パートナーのよしさん(同じく東京第一次訴訟原告)は、緊急搬送先の病院で「親族じゃないとできません」と言われて医師からの病状説明を拒否されました。この出来事は、愛し合い長年連れ添った相手の病状説明を受けることすらできないことがあるという現状を改めて浮き彫りにし、社会全体に大きな衝撃を与えました。
このような中、法律上同性同士のカップルも結婚をして法的にも家族となれるようにすべきであるとの声はこれまでにないほど高まっており、日々、法律上同性のカップルを法的にも家族として承認しようとする方向で今日本社会は大きく変化しようとしています。
また、ご存じのとおり3月17日、札幌地方裁判所における「結婚の自由をすべての人に」訴訟おいて、法律上同性同士の婚姻を認めない現在の民法・戸籍法の諸規定を「憲法14条1項に違反する」と断ずる、画期的な違憲判決が言い渡されました(札幌地裁の判決内容はこちら、それを受けての弁護団声明はこちらに掲載しております。)。
しかし、法律上同性カップルの婚姻を可能とする法改正がいつなされるかは、未だ定かではありません。加藤内閣官房長官は、この札幌地裁違憲判決直後の記者会見で「政府としては、婚姻に関する民法の規定が憲法に反するものとは考えていない」と述べており、政府はこの問題を積極的に解決する姿勢を未だ見せていません。
そこで、私たち「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟弁護団は、先の札幌地裁違憲判決を追い風に、法律上同性同士のカップルの婚姻の法制化を一日も早く実現するため、8名の新たな原告とともに、この第二次訴訟の提起に踏み切ることといたしました。第二次訴訟の原告には、同性愛者、トランスジェンダー、パンセクシュアルといった、多様なセクシュアリティを持つ方が参加しています。現状、2人がどんなに強く望んでも、性自認や性的指向のためにその愛する相手が法律上同性となる場合、国は、現行法を理由に婚姻を認めない対応を続けています。この東京の第二次訴訟では、このような現行法の問題を、同性愛者だけでなく、セクシュアルマイノリティ全体の問題と位置付けて司法に問い、違憲判断を勝ち取っていきたいと考えています。
東京第二次訴訟提訴のオンライン報告会について
本日夜19時から、下記のとおり、YouTube配信にて、東京第二次訴訟提訴についてのオンライン報告会を実施予定です。どうぞご視聴ください。
日時:2021年3月26日(金)19時~
配信URL:https://youtu.be/kUMvGKDnZIM
出演(予定):「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟
第二次訴訟の原告と東京訴訟弁護団メンバー
それぞれ若干名(予定)
東京弁護団からの最新のお知らせについて
「結婚の自由をすべての人に」東京弁護団からの最新のお知らせは、公共訴訟プラットフォームCALL4のケースサイト、東京弁護団のtwitterや、Marrige For All Japanのサイト・facebookページを通じて、発信させていただいております。
第二次訴訟も含め、これからも「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟の進捗や期日情報、報告会やイベントのご案内を随時ご案内させていただきますので、ぜひ継続的にご覧いただけると幸いです。
CALL4を通じてのご支援について
東京を含む全国の「結婚の自由をすべての人に」訴訟については、これまでもCALL4のケースサイトを通じて、各地の訴訟の進行やお知らせなどを皆さまにお届けしてまいりました。また、CALL4を通じたクラウドファンディングという形で、多くの皆様にご支援(ご寄付)をいただき、各地の訴訟活動をお支えいただいてまいりました。同時に心温まる応援のコメントも多数いただいており、全国の原告や弁護団一同、大変勇気づけられております。皆様のご支援に、改めて心より御礼申し上げます。
訴訟を進めてゆくには様々な実費がかかります。「結婚の自由をすべての人に」訴訟へのご支援のひとつの方法として、CALL4を通じてのご寄付もご検討いただけると、大変ありがたく存じます(ご寄付をお考えの方はこちらからお願いいたします。)。
なお、CALL4を通じてのご寄付については、「ご支援の使い道」においてご案内してきたとおり、弁護士費用を除く訴訟の費用(印紙代、コピー代、交通費、意見書依頼費等)に充て、2019年2月14日の一斉提訴後の後続の訴訟の費用にも使わせていただくこととなっております。そして、今回の東京の第二次訴訟は、この後続の訴訟と位置付けられておりますので、CALL4を通じてのご寄付は今後、東京第二次訴訟のためにも使わせていただくこととなります。
むすびに
私たちは、日本でも法律上の性別が同じ人同士が結婚を選択できるようになり、結婚をする・しないを選ぶ自由がすべての人に等しく保障される社会になることを目指し、真摯に「結婚の自由をすべての人に」訴訟に取り組んでまいります。
国内外の皆様の暖かいご支援が、私たち原告と弁護団一同の支えになります。どうぞ、引き続き「結婚の自由をすべての人に」訴訟に関心を寄せていただき、ご支援・応援いただきますよう、改めてよろしくお願い申し上げます。