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東京訴訟 裁判情報

2022.10.17

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【東京・2次訴訟】第6回期日報告!

「結婚の自由をすべての人に」東京訴訟弁護団より、10/13(木)10:30~の裁判期日についての報告がありましたので共有いたします!


東京弁護団からのお知らせです。

 

●「結婚の自由をすべての人に」東京第二次訴訟第6回口頭弁論期日報告

 

「結婚の自由をすべての人に」東京第2次訴訟(2021年3月26日提訴)の第6回口頭弁論期日が行われましたので、ご報告いたします。

東京地方裁判所に入廷する原告と弁護団。結婚の自由をすべての人に、という横断幕を掲げている

日 時:2022年10月13日 10時30分から11時20分頃まで

場 所:東京地方裁判所103号法廷

裁判官:飛澤知行裁判長、金田健児裁判官、三塚祐太郎裁判官

(民事44部甲合議1A係)

 

出 席:原告5名 原告代理人14名  被告代理人3名

 

【第6回口頭弁論期日の内容】

 

1 原告の意見陳述

本期日では、原告の河智さんの意見陳述が行われました。幼い頃から異性愛を前提とする社会に翻弄されてきたこと、パートナーの鳩貝さんと出会い、婚姻届の代わりに自筆の遺言を書くしかなかったこと、両親へのカミングアウトのこと、パートナーの鳩貝さん過ごす日常のこと、職場や社会から受けてきた差別のこと及び裁判にかける思いなど、たくさんの経験や思いを語っていただきました。

そして、河智さんは、最後に、「ここに座っておられる裁判官の方々には、判断を先延ばしにせず、「社会通念」という尺度ではなく、目の前の人権を守っていただけますよう、お願い申し上げます。」と、切実な願いを込めて、意見陳述を締めくくりました。

 

2 代理人の意見陳述

本期日においては、代理人らからも意見陳述を行いました。婚姻制度の目的憲法24条1項憲法14条1項国際社会の動向婚姻制度がないことにより受ける不利益に関する意見陳述など、様々な観点から、裁判所及び国に訴えかけました。

原告河智さんの意見陳述要旨、代理人らの意見陳述要旨は、いずれもCALL4にアップしています。是非ご一読ください。

 

3 書面の陳述・証拠提出

前回の期日から今回の期日の間に、原告らは、第7~第11準備書面、原告河智さんの意見陳述要旨、代理人らの意見陳述要旨を提出し、期日で陳述しました。被告からは、被告第4準備書面が提出され、本期日において陳述されました。

また、前回の期日から今回の期日の間に原告らから証拠説明書7~11と甲A248~296の2号証を提出しましたが、採否は留保されました

 

4 本期日におけるやり取りの概要

⑴ 求釈明①

原告ら代理人中川が、「国は、被告第4準備書面3頁で、憲法24条1項の「婚姻」だけでなく、憲法24条2項でも「婚姻」が異性間の人的結合関係のみを対象とするものであるとの前提に立っているかのように主張しているが、上記書面をいくら読んでもそのように言える理由がわからない。被告は、同書面4頁で、憲法24条2項は『形式的にも内容的にも、同条1項を前提とする』とあり、これが根拠だと言いたいのかもしれないが、この部分自体意味が不明である。なぜなら、条文を素直に見る限り、24条1項(前段)は婚姻の成立要件について規定するのに対し、2項は広く「婚姻及び家族に関する事項」全般について「個人の尊厳と両性の本質的平等」に立脚するようにと言っているのであり、2項自体から「憲法は婚姻が異性間の制度であることを前提としている」とか、2項がそういう1項の理解を前提にしている、とかと言うことはできないはず。結局、憲法24条2項は、「憲法は婚姻が異性の制度であることを前提にしている」という被告主張の根拠にはならないのではないか。この点を明確に説明されたい」旨、求釈明をしました。

中川弁護士からの求釈明では、被告の24条2項に関する主張に理由がないことは、大阪地裁判決が24条2項違反の有無を24条1項の有無とは別立てで検討していることからも明らかではないかとの指摘もなされました。

これに対し、被告代理人からは、次回進行協議期日の際に回答すると返答されました。

 

⑵ 求釈明②

次に、原告ら代理人北條から、被告・国は、被告第4準備書面5頁ほか被告第2第2準備書面33ページでの「自然的かつ基礎的な集団単位である家族」との記載とこれまでの被告の主張を踏まえると、法律上の同性カップルは「自然的」でなく不自然と被告が主張しているように読めるが、このような主張は性的少数者に対する差別偏見の解消に取り組むという被告である国の方針と真っ向から反することになるため、「自然的かつ基礎的な集団単位である家族」との記載のうち「自然的」との記載を撤回する意向はないか質問しました。

この質問に対し、被告代理人からは、ご指摘は受け止めて、次回進行協議期日の際に撤回するか回答すると返答されました。

 

⑶ 原告代理人からの要望

また、原告ら代理人水谷は、「国は、その準備書面において、安易に「異性愛者」「同性愛者」という言葉の使い方をしているが、これは実態を正確に反映したものでなく誤っていること、このような記載は、原告らやその他多くの性的少数者が持つアイデンティティを毀損するものであること、国の書面によって傷つく人が大勢いることを国は自覚すべきであること」について指摘し、被告に、正確な表現を用いるよう要請いたしました。

 

5 今後の予定

裁判所から、今後の審理の進行予定として、以下の2つの期日が指定されました。

①2022年10月25日午前11時  進行協議期日(非公開の手続・傍聴不可)

 

2023年1月26日午後2時~(確定)@東京地方裁判所103号法廷(10/26更新しました)

 

●オンライン期日報告会

同日、期日報告会を実施し、同時にYouTubeで生配信しました(アーカイブあり)。

【東京・2次訴訟】 第6回口頭弁論期日報告会 会場から生中継!

日 時:2022年10月13日 12時~12時55分

 

登壇者:

 原告:河智さん、鳩貝さん

 原告代理人:沢崎弁護士、藤井弁護士、北條弁護士、油原弁護士(司会)

 

 

 


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